サトウキビ畑やバナナ園を抜けると、奇怪な巨石がゴロゴロした村ハンピにたどり着く。ここはかつて南インド全域にわたって勢力を広めたヴィジャヤナガル王国の幻の都だったところだ。世界遺産に指定されているものの、実にのんびりとした村だった。個人的にはインド観光のベスト3に挙げたいほど

 

街の中心にあるヴィルパークシャ寺院。シヴァ神をまつった寺院で、いまもバラモンがいて、「生きた寺院」として賑わっている。装飾が美しいが、残念ながら一部工事中

 


近くの村からバスに乗って観光に来たというインド人のおばちゃんたちと一緒にパチリ。みんなこの日のために一張羅でおめかし。あったかくて、フレンドリーなおばちゃんたちでした

この寺院はナゼか動物がウヨウヨしてる。特に多いのがお猿さん。ここのお猿さんたちはみんな人間慣れしていて、近づいても逃げる気配もない

 

寺院にウロウロしている(?)動物のなかで目立ち度ナンバーワンといえば象さん。小銭を渡すと、それを鼻で受け取って頭を撫でてくれるというサービスまであるのだ

ハンピは小さくてのんびりした村。村を行く人もゆっくりゆっくり歩いていく。こんなところにいたら、時が過ぎていくのを忘れてしまいそう

 


乾いた季節というのもあり、強烈な日差しもあり、洗濯物はすぐに乾いてしまいます。どこまで行ってもほのぼのとした景色

ちょっと干からびがちな(?)井戸を発見。このあたりはまだ水道が来ていない家屋も多いようで、みんなタンクに水を汲んで運んでいました

 

小さなシヴァ神の祠を見かけました。このフォークのようなものはシヴァ神が手に持っているシンボルのようなもの
ハンピ村の子供たちはいかにも南国な陽気さと無邪気さがあってカワイイ。写真はちょっとおめかしした少女

 

このあたりはあちこちにバナナ園がある。たわわに実ったバナナを食べるもよし、葉っぱをおさらがわりにするのもよし、バナナは実に役立つ植物なのです

村の中心を流れている川。ハンピはいたるところに巨大な岩がゴロゴロしていて、ちょっと不思議な光景。ゆく川の流れはいつまで見ていても飽きない

 

川に洗濯に行くお母さんたちをパチリ。暑さにもめげず、せっせと洗濯してました。インドの母は強し!

この村は遺跡の宝庫。広大な土地にポツリポツリと遺跡が点在しています。そのせいか、ツーリストの姿もちらほら見かける程度。まさに「兵どもが夢のあと」な風景に、しばし言葉もなく佇んでしまいます

 

照りつける太陽の下、無言で建っている遺跡の美しさ! 栄華を極めた王国のかつての姿がしのばれる

東の遺跡群のなかのアチュタラヤ寺院。細工を施した柱が美しい。誰もいない乾いた土壌にすっくと建っている姿に思わず見とれてしまった

 


暑さもあって、とりあえずここでひと休憩。時が経つのを忘れてしまいそうな静寂のなか遺跡でのんびりするなんて、最高の贅沢かも
寺院の柱には個性豊かな彫刻が施されている。ほっぺたをぷうっと膨らませて管楽器を吹く兵

 

ドレッド頭のサドゥの姿も発見! ふんどし一丁で修行に励むサドゥはこの寺院が建てられた時代からインドでは珍しくない光景だったのかも
どこからともなくハヌマーンの姿をした少年がふたり、突如として目の前に現れてビックリ。ポーズを決めてくれたうえ、マイケル・ジャクソン風の踊りまで披露してくれました。案の定しっかりバクシーシを要求されたけれど、この風土だとファンタジックで許せてしまうから不思議

 


一時は南インド全域を治めていたヴィジャヤナガル王朝。遺跡のスケールからしても、その栄華がはかれます
石作りの建物は作りが頑丈で中が涼しい。こうした乾いた土壌では実に心落ち着く空間

 


村の中心を流れるトゥンガバドラー川はいまも村の人々の生活の場。ここで泳いだり沐浴したり洗濯したり……その風景は何百年も前から変わっていないのかも


ハンピ村では唯一入場料がかかるヴィッタラ寺院。内部には叩くとそれぞれ異なった音の鳴るミュージック・ストーンなる柱がある。本当は叩いちゃいけないんだけど、好奇心にかられてついついパカパカ叩いてしまった

 


同じくヴィッタラ寺院内にある小さな寺院は、インドのなかでも珍しい山車型の建物だ。もちろん内部にはヒンドゥーの神様が祀ってある

ヴィッタラ寺院は近くの村から遠足にきた子供たちで賑わっていた。みんな熱心に説明を聞いている。このあと、例によって「あっ外国人だ!」と見つかってしまい、一躍人気者に

 

ハンピ村のオート・リキシャーは黒と黄色のコントラスト。幌に描かれた歯磨き粉の広告がカワイイ

さてこれは一体なんでしょう? 不思議な丸い形をしたお椀……答えは隣の写真を見てください

 


答えはトゥンガバドラー川を渡るための船でした。こんなお椀に10人近く乗り込んで川を渡っていると、沈んじゃいそうでちょっと不安。ちなみに片道5ルピー。かつてのテレビ番組「風雲たけし城」を思い出すのは私たちだけでしょうか


ここは常夏の南国。村のなかにはいたるところに椰子の木が茂っています。実が頭に落ちて死んじゃう人もいるらしいから、椰子の木にはご用心?

 


川を渡った向こう側は椰子の木が生い茂るリゾート地帯。なぜか綱渡りの練習をしているインド人に出会いました。笑っちゃうけど、本人はいたって真剣。試しにやらせてもらったところ、私たちでは綱の上に立つことすらできなかった……おじさんは結構な達人なのです
椰子の木に囲まれたのどかな田園地帯をお散歩する。もう収穫は終わったようで、田んぼのなかまで乾燥していました

 

南国だけあって、フルーツは豊富。こんな小さな少年も立派に店番してました。インドの子供たちはみんな働き者!
ハンピ村はお祭りも盛ん。ドンドン音をかき鳴らしながらパレードする一行の姿もよく見かけました

 


歯磨き粉を購入、ポップでかわいかったので思わずパチリと撮ってしまいました。もちろんMADE IN INDIA

この村で仲良くなった子犬のチビちゃん。やせっぽっちなのが玉に傷ですが、つぶらな瞳がかわいいでしょ

 


インドといえば牛! もう見飽きてるぐらい見てるはずなののに、道ばたで白牛くんと黒牛くんが鼻息も荒く闘っていたので思わずシャッターを切る